龍の成長物語☆竹村亞希子氏の講演に学ぶ

「陰を生じさせなさい」


先日の新月詣りの一枚。
場所は射手引神社です。
空を見上げると、光の中を龍が空を舞っているように見えました。

先日、竹村亞希子氏による「古典に学ぶ~易経と健康~」という講演をお聞きする機会があり、
その中で、龍の成長の物語があり「潜龍~亢龍」と成長する龍とその意味を教えていただきました。

龍は、空を飛び雲を呼んで恵みの雨を降らし大地を育てることから、おめでたい生き物のとされています。
その龍も、初めはまだ空を飛ぶ力もなく深く深く潜み隠れている状態、それを「潜龍」というそうです。
私の占いでいうと、ちょうと収穫の後に土を休ませ栄養を蓄える時期、田植えの前に土を耕して水をはるまでの準備期間などと説明しています。春夏秋冬でいうと冬にあたります。この時期に焦って種を蒔いても芽は出てきません。

では、この時に何をするのか。
竹村先生のお話では「まずは志をたてなさい。」そうすることで物事は成り立つ、ということでした。
そしてその志が強く確かなものになった時、大人(たいじん)が現れ田に(世の中に)引き上げる出会いがある、これを見龍というそうで、基礎をしっかりと学ぶ時。
そして龍は、君子終日乾乾、躍龍、飛龍、亢龍へと成長します。

しかし、亢龍。おごり高ぶった人に例えられてるそうです。

確かに立派に強く成長しましたが、ものすごいパワーに満ちていても亢龍だけでは力を発揮することができません。
なぜなら、天高く昇ったところに雲(陰)は存在しないからです。
龍だけでは恵みの雨を降らせることはできない。
龍は再び雲のいるところまで降りていきます。
これを降り龍というそうです。

この時、降り方には二通り(陰・陽)あるそうです。
「陽=器量=力と才能。積極的な力」「陰=度量=心が広く、受け入れる心」。
度量(陰)は雲に例えられているそうで、譲る心、聴く耳、すべてのことを受け入れる心。
度量の降り方をすることで龍は雲と共に、龍としての力を再び発揮することができるとのことでした。

陰=不足している
陽=満ち足りている

陰陽の法則では「陰が少し勝っている時、良い変化が起きる」と言われているそうです。
モノゴトが上手くいかなくなった時、陰を生じさせなさい、という教え。

自分以外のもの事すべてを大人(たいじん=陰)と思い、受け入れ、学んでいくことの大切さを教えていただきました。

この龍のお話は、こちらの「こどものための易経」という本にわかりやすく書かれています。

おすすめの一冊です。

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